【ふたば編vol.2】あやしい熟女ヘルス店に群がる男たち

■安すぎる不安感

悪魔のささやきにノッてフーゾクをハシゴするという暴挙に出てしまったせいで、今月のフーゾクの残り予算は5000円。その残ったわずかな金をも吸いつくすフーゾク界の闇、30分5000円の熟女ヘルス。

(手コキのオナクラでさえ、女の子に申し訳ないと思うほどの金額だよな、、)

店の取り分を除けばおそらく3000円前後の収入にしかならないわけで、その稼ぎのために全裸になりナメてナメられて精子を絞り出す。

(うーん、どう考えてもヤバい店だわ、、)

以前「40分9500円のソープで働いてる子って、どんな世界観してんだ?」と気になって行ってみた事はあるけど、実は最短最安値で遊ぶ客は少数派で、他の店では予算的に厳しい長時間プレイを求める客が多く、客単価はむしろ高いとの事。なるほど、と感心した覚えが。

(それと同じ狙い、、?)

いやいや、40分9500円のソープはイベント料金じゃなくて通常料金。60分でも90分でもそれなりに安い。だからこそ長く遊びたい客が集まって結果客単価が上がるんだろうけど、この熟女ヘルス店の30分5000円は破格のイベント料金。長い時間遊んでもお得というわけではない。

しかも初回利用者特典として店を知ってもらおうという意図でもないようで、何度でも利用できる。赤字覚悟のマーケティングでもなさそう。

(ナゾだ、、)

■こんなにいるの!?

そんなことを考えてるうちに開店15分前に店が入るビルの前に着いた。古びた建物の3階で、外からは店舗の様子はわからない。

(まだ時間の余裕はあるな、、)

女の子を指名できるならさっさと並んだ方がいいけど、完全フリーのイベント。1番目の客がいい子に当たるとは限らないし、オープンしてから入店しても問題ない。コーヒーを飲みながらタバコを吸って人間観察の時間にするか。

(誰も来ないもんだな、、)

やっぱりさすがにこのイベント、みんな警戒するか。いくら熟女で30分とはいえ、ヘルスで5000円ってあり得ないよな。実際オレも(ホントかよ~?)って思ったくらいだし。安くして客を呼ぼうとしてるのが裏目に出てるのかもしれない。

(よし、行くか、、!)

オープン時間ピッタリにビルの中に入った。エレベーターはないので階段で昇り、2階と3階の踊り場でふと見上げると、人の気配がする。

(えっ? 1、2、3、4人、、)

こんなに待ってんの!?15分前からはこのビルに誰も入る様子はなかったし、それ以前にこの4人は並んでたわけ?「今日だけ」「今週だけ」というイベントではないのに、毎日このくらい並んでるってこと?

(まじか、しくじった、、)

まさかこんなに並んでるとは。今日の早番は4人しかいないから、先客の4人が全てフリーのイベント待ちだったらオレは2周目確定。

■熟女の需要?安さの需要?

先客は初老の60代、作業着の30代、サラリーマンぽい40代、学生っぽい20代。いろいろいるんだな、、

オープン前にこれだけ並んでる店ってなかなかないんじゃないの?人気の学園系ヘルスだってここまでじゃない。

(いくら安いからって、、もしかして熟女自体の需要があるってこと?)

よくわからない。

ドアが開いて先客が順番に入店していく途中、ちょっと心配だったのでスマホを見せながら店員に確認してみた。

俺「・・あ、このイベントやってます?」
店「アー ハイハイ」(デ?

“そんなこといちいち聞くなよ、当たり前だろ”というオーラの店員。ま、ホームページに掲載してるんだから「やってません」という返事はあり得ないわけだけど、それにしてもダイソーで「コレ100円ですか?」と聞いたくらいの肩透かし感。

自ら申告しなきゃ割引は適用されないのが普通なのに、この店はイベント前提でやってる雰囲気。

(30分5000円ねぇ、、)

他の客が順番に受付けする間、ソファーに座ってテレビを観ていると、その後も次々と客が入ってくる。オープン前に15分以上待つ”前乗り派”と、オープン後に入店する”後乗り派”がキッチリ分かれていて、オレはその間の”どっちつかず派”。そこそこ早く来たのに、結局2周目を待つハメになる一番無駄な時間の使い方。最低でも3,40分は待つことになる、、

■熟女のヘルス嬢と対面

(そろそろ30分過ぎたな、、)

視線はテレビとスマホと時計を行ったり来たり。安さのために時間を無駄にしてる自覚はある。

嬢「うん、またねぇ~」
客「ありがと」

(おっ、ひとり空いた。この子がオレの相手の子かな、、?)

それからさらに20分経過し、1周目の客はほぼ終わってる時間。若干イライラしながら待っていると、入店して1時間近くたってようやく呼ばれた。

店「番号札5番のお客様~」
俺「あ、はい、、」

ようやく順番がきた。

嬢「どうも~」
俺「あ、おはよう、、」
嬢「お部屋コッチで~す」

名前さえ名乗らず、流れ作業感がハンパない。ベルトコンベアのおにぎりに具材を乗せるくらいの感覚なのかも。

ま、30分以内に”処理”しなきゃいけないし、何より彼女らには数をこなす事が必要。

コッチとしてはそのくらい雑な方がありがたいけど。