【まき編vol.4】デリヘル嬢が来る前にひとりオロオロする初心者
■風俗街になぜホテルがあるのかわからない
（デリヘルってなんで人気なんだろ、、？）
場所代を客が払うかどうかの違いとしか思えないのに、風俗街がある地域でもデリヘルが多いナゾ。
（デリヘルにしかないよさがあるのかな、、？）
店舗型風俗店しか利用した事が無かった初心者が、これまで避けてきたデリヘルをついに予約してしまった。
（ヤベえ、なんか緊張してきた、、）
出勤確認が取れてから家を出ても充分間に合う距離なのに、もうとっくに出発していてホテルの場所はチェック済み。
（女の子は予約してあるけど、ホテルが満室だったりしないよな、、）
夜はホテルが混んでる可能性が高いのであえて午前中に女の子を予約してあり、空室であることを祈りながら1時間前の確認の電話をかける。
俺「あ、もしもし。予約確認の電話なんですけど」
店「はい、まきさんですよね？出勤確認取れております」
俺「あ、じゃあ時間通りにホテル向かいます」
店「はい、ではお部屋が決まりましたらお電話お待ちしております」
俺「はい、よろしくお願いします」
（よし、女の子は大丈夫。一服して時間潰すか、、）
ビビりすぎて効率が悪く、あと50分も時間がある。せっかくだから先に部屋が空いてるかどうか確認しようかと思ったけど、ホテルのスタッフにどう説明すればいいのか分からないし、結局時間まで辺りをウロウロふらつくことにしてしまった。
（よくみたらこの辺りホテルけっこう多いな、、）
ホテルといえばカップルで利用するものだと思っている自分には、ワザワザ風俗街近くにある理由がわからない。彼女と来るには気まずい場所だし、店舗型風俗を利用するなら不要だし、なぜこんな場所にあるんだろうと思っていたけど、デリヘル店がおススメしてるホテルはだいたいこの辺り。ビジホも割とある。
（すぐ近くにヘルス店があるのにわざわざホテルにヘルス嬢を呼ぶ意味とは、、）
今日のミッションはこのナゾの解明。
■入室してヘルス嬢を待つ
（あ、あと10分だ、、）
あっという間に時間が迫ってきた。
指定したのは、ビジホともラブホとも区別がつかない絶妙なホテル。フロントが若い女の子だったら気まずいだろなあと思いながら中へ入ると停電かと思うくらい薄暗い上に誰もいないし、ラブホにありがちなパチンコの景品交換所みたいなフロントさえない。
（え？どうすんのこれ、、？）
ヤバい。「ホテルには来たんですけど、部屋の入り方がわからなくって」なんてかっこ悪い。そんなのが笑って許されるのは”はじめてのおつかい”の子供だけ。
（あ、もしかしてコレ、、？）
館内の案内板だと思っていたものがタッチパネルになってる。どうやらこれで部屋を選ぶらしい。最近のホテルってこんなことになってたんだな、、
一番安い部屋は全部埋まっていて、真ん中より上のグレードしか空いてない。
（まあ、真ん中のグレードでいいや、、）
発行されたカードキーを持って部屋へ向かう途中、それなりに防音もしっかりしてそうなホテルなのに大きな喘ぎ声が聞こえてくる、、
（この部屋もデリヘルかな、、？）
普通の宿泊客とフーゾク客が入り混じる不思議な空間。
（あ、出張でデリヘルを呼ぶビジネスマンってこういうホテルを使うのか）
ナゾが一つ解消。確かにここなら宿泊費を二人分払う必要もないし、女の子も余裕でフロントを通過できる。なによりあからさまなラブホではないのでちゃんと経費で落とせそう。
（でも、見る人が見ればきっとホテル名でわかるんだろうな、、）
サービス料と部屋代の合計金額しか考えてなかったから「デリヘルって割高じゃん」と思ってたけど、部屋代が会社持ちになるなら当然店舗型よりデリヘルを呼んだ方がいいに決まってる。出張のビジネスマンからすれば会社が風俗の割引券をくれるようなもんか。確かに出張の楽しみなのもわかる気がする。
にしても、店舗型風俗店の場合は客同士がバッティングしないように、部屋を出入りするタイミングをフロントが調整してくれるけど、デリヘルの場合は男女4人で気まずいエレベーターもあり得るのか。ま、さすがに後から乗る方が遠慮するか。余計な心配。
部屋に入って荷物を置き、とりあえず電話をかける。
俺「あ、今部屋に入りました。413号室です」
店「はい、413号室ですね。じゃ15分後くらいに着きます」
（うーん、ソワソワして落ち着かない、、）
うろうろ歩きまわって部屋の設備をチェック。
（お、フツーのビジネスホテルだと思ったらおもちゃが売ってる、、）
1000円ガチャの景品ボックスみたいに中身が見える。ビジホっぽく見せてるのは擬態か。まあそもそも【2時間】なんて料金設定がある時点で普通のビジホなわけないよな、、
「いやー、仕事疲れたわ！2時間ここで寝るか」そんなわけあるか。実態は宿泊するビジネスマンのメンツを保つラブホなのね。感心するくらいよくできてる。
バスルームはワンルームマンションのセパレートタイプ程度の広さで、もちろん普通のヘルス店の電話ボックスサイズより広く、ガチのビジネス利用なら充分。
そういや、あたりまえだけど店舗型のフーゾクと違ってベッドがでかいし、ふかふか。布団もあるし枕もいい。いつもマットレスにタオルを敷いただけの硬くてそっけないベッドでプレイしてるからなんか新鮮。こんなキレイなシーツの上で今からエッチするなんて、ちょっとした罪悪感とワクワク感がある。
（もうそろそろ来る頃かな？）
初回だからスタッフが同行するらしいけど、今からこの部屋に女の子が来ると思うといつもより興奮する。待ちきれない、、