【れみ編vol.1】マッサージとかいう社会のグレーゾーン

■中国の性風俗店

大学時代、中国を1人で旅行してた時の話。

大きなバックパックを背負って歩きまわり疲れきっていたところに、理髪店の前に立つお姉さんが手招きしてきた。

言葉はわからないけど、どうやら”休んでいけ”と言ってる雰囲気だったので、親切に甘えて休ませてもらうことにした。店内のつくりは3人分の客席があるフツーの散髪屋。

もしかして「休ませてあげるかわりに髪を切って行け」という中国らしい強引な客引きかなと思いつつ出されたお茶を飲んでると、片言の英語で”マッサージ、マッサージ”と言ってくる。

俺「マッサージ?」
店「※□◇#△!」(ニコッ

よく見るとカーテンで仕切られたスペースにベッドが置いてあり、あやしげにニヤニヤしているお姉さんの顔を見てピンときた。

(え!?もしかして、エッチなヤツ、、!?)

床屋の”床”の由来って、まさかそういう意味?そんなわけないよな、、

当時は今ほどエッチに飢えてなかったし、外国で性的サービスを受けるのが怖かったので断ってしまったけど、後で調べてみると中国ではありがちな風俗店の形態らしい。

中国の性風俗についての知識が全くないまま旅行していたので「まさかこんなところでエッチなことができるの?!」と衝撃を受けて店を出た後もしばらく興奮が冷めなかった。

その日の夜、適当に入った安宿で寝ていると、鍵のない部屋に勝手に宿の従業員が入ってきて、電気が消えたままの薄暗い状態で話しかけて来た。

「オニイサン、クチデ。100元デイイヨ」(小声

(え?!ココもそうなの、、?!)

当時のレートでフェラチオがわずか1500円。一体どこで覚えたんだその日本語、、
ビビりの自分はこれも断ってしまったけど、ピュアだったのでドキドキしてその晩は眠れなかった。

今思うとどっちも経験しておくべきだったわ、、

■”ホントはダメ”が興奮する

中国では勝手に普通の店だと思い込んでいたせいで興奮してしまったわけだけど、最初から風俗店だと知っていたらもちろんそこまでの興奮は無かった。

やっぱり性的な興奮に「え?!ココで?!この状況で?!」ってヤツは必要で、アダルトビデオでコレ系のコンテンツはナース、団地妻、マジックミラー号などなど数えあげればキリがない。

「こんなトコロでダメですよ!」のよさはスゲーわかる。

ヨメや彼女との愛情からくる性欲とは違って、パートナー以外の相手とのエッチにはなにかしら特別なシチュエーションが必要なわけで、それがバレたらマズいほど興奮する。

普通あり得ない、絶対ダメでしょ、というシチュエーションでのエッチは確かにそそるし、だからこそ交番内での警官同士、学校内での教師同士の不倫がニュースになるわけで。

オレみたいな性に飢えた男はあのニュースを道徳的にダメだと思いつつも、羨ましく思ってたのかもな(もしかして女も?

■度胸がないので練習しとくか

確実にデキるとわかってる風俗店ではそういった意味の興奮はなく、一段下の動物的な性欲の発散の場としてオレみたいな人間が利用させてもらっている。

ただ、贅沢なものでフーゾクに慣れてくるともう少しドキドキ感が欲しいと思うようになってしまう。

(なんか、もうちょっとこう、ねえかな、、)

もちろんフツーの生活をしてるとなかなか興奮するような”あり得ない状況”は訪れないわけで、たぶん上級者はマッチングアプリやSNSでそういう興奮を探し求めてるんだろうな、、

そういう意味では、マッサージ店って絶妙な存在で、健全なマッサージ店と性風俗店の間のグレーゾーンのどこかにそういう興奮がありそうな気がする。

特に中国系の人が営んでるマッサージ店なんて、中国4000年の歴史が生み出した本格的なマッサージなのか、それとも理髪店的な微エロのヤツなのか全く分からないし、メンズエステも似たような印象があって抜きアリなのかナシなのかかよくわからない。

そういうフツーっぽいところに”あり得ない状況”を求めていくツワモノの話を聞くと、アダルトビデオで見るだけではなく自分で体験してみたいという思いも芽生えてきた。

フツーのエステ店の女の子を口説いて抜いてもらうとか、そんな事があるのかどうか知らないけど確かにメチャクチャ興奮しそうではある。

(とはいえ、、)

わかっちゃいるけど、それでもビビりの自分は確実にできるところを選んでしまう。そういう上級者向けのワクワクはもう少しいろんな風俗を経験してからでいいや。

フツーの風俗に飽きて今とは違う興奮を求めるのはまだ当分先になりそうなので、予行演習として性風俗であることをさらさら隠す気がないエッチなマッサージ店に行ってみるか。