【さおり本指名編vol.2】常連の優越感

■電話で”本指名”の予約

~前略~
店「さおりさんとのお遊びは初めてですか?」
俺「あっ、2回目です。」
店「では、本指名料2000円頂戴します。」

“初めて”って嘘ついたらどうなるんだろう?安く遊べるのかな?ま、電話番号でバレてるだろうし、履歴を見ればわかるか。でもあの古い熟女店がそんなことをちゃんと把握してるとも思えないんだよな。

さおりちゃんは覚えてるかな?前回遊んだのはけっこう前だけど。ま、毎日何人も相手するんだから覚えてないか。ともかく、ビビりで面倒は嫌なので正直に答えた。

というわけで、前回の”人身売買”を含めて3回目の来店。

待合室で落ち着く。初めてのソープではお茶をこぼすくらいおどおどしてたのに。おっ、自分の後に客が来た。結構若い。20代中盤かな?他人に見られるのが気になって仕方なかった自分が、まさか客を観察する立場になるとは。これが本指名の余裕か?

 

あとから来た若い客は一度すわった後、席を変えた。どうも落ち着かないらしい。俺の視界に入るのが嫌なようで、一番いいポジションを探している。たぶんアイツもコミュ障でビビりなんだろうな。じゃなきゃこんな行動は取らない。同類だからこそわかる感覚。

初めてこの店に来た時は60代の常連のおっさんしかいなかったから、熟女のニーズがいまいちよくわからなかった。60歳のおっさんに比べれば熟女と言っても20歳くらいは若い”年下の熟女”なわけで、あまり参考にはならない。

けど、20代中盤の男からすればこの店の女の子はほぼ年上。やっぱ”年上の熟女”のニーズもそれなりにあるのかな?

 

■覚えてるかな?

店員に呼ばれて通路に出る。カーテンが開いて久しぶりにさおりちゃんと対面。

「こんにちは。」
「こんにち、、ゎ?  アレっ、、?」

あ、覚えてるっぽい。

「前、きたことあるよね、、?」
「あ、うん」(照

よかった。覚えててくれた。

いや、コミュ障の自分にとっては覚えられてるのもある意味困る。前回来た時に会話のネタは全部使いつくしてしまった。もう話せるネタが無い。覚えてくれてた事がウレシイようなイヤなような、複雑な気分。”久しぶり~!また来ちゃった”に続く言葉が見つからない。

ん?ちょっと待てよ?

 

予約の時に”本指名”だと伝えてるんだから、当然さおりちゃんもオレがリピーターなのは知ってるはず。失礼にならないように、覚えてる振りをしてるだけかもしれん。演技かも。ホントに覚えてるのかどうか、ちょっと確認したいな。なにかいい方法は、、

「あ、このあいだのチャンピオンズリーグ観た?」

おおっ、まさかさおりちゃんから質問とは、、!
確かに前回、さおりちゃんがスポーツの話を振ってくれて、サッカーはよく観ると答えた。さおりちゃんは小柄な美人だけど結構アクティブでスポーツ大好きなんだとか。

オレは日本人が所属するクラブの試合を見る程度のニワカ海外サッカーファンだけど、さおりちゃんはガチ勢。プレミアリーグのまだメジャーじゃない有望株について熱く語ってくれた。

(ホントに覚えててくれたんだな、、)

やっぱうれしいもんだ。
コミュ障はヒトが嫌いなんじゃない、気まずい空気が嫌いなんだよな、、