【りあ編vol.1】新しいエロの世界

■つまらないセックスの経験しかなかった

過去に少ないながらセックスの経験はあり、ギリギリ童貞ではなかったものの、もちろん相手は素人でいわゆる”マグロ”の子だけだった。ビビりの自分からは女の子に対して”乳首舐めて”だの”フェラして”だのと頼む事ができず、ひたすら一方的に奉仕するセックスだった。テクがあるわけでもないのに。

興奮はあるものの、プレイ自体はもちろんつまらなかった。うまく勃たたずに挿入失敗するわ、女の子を満足させる事もできないわ、とにかく散々。ヘタなエッチのせいで親密になるどころが逆によそよそしくなったり。そのせいか、面倒なセックスよりオナニーの方が気持ちいいじゃん、と思ってしまってリアルな映像でリアルな感触のオナニーを長年追求してきてしまった。

しかし、強がりだか逃げだかわからないオナニーへの逃避行がいつまでも続くわけもなく、やっぱり本物の女の子とエッチしたいと思い、ビビりながら風俗を初体験するに至った。

そんな自分にとってありさちゃんとの初ソープ、初マットプレイは衝撃だった。まだ風俗に対する怖さがなくなったわけではないけれど、飛び込んでみてよかったと思う。そして初体験から数日後、もうさっそく次の女の子を選んでいた。死ぬまでに一回とはなんだったのか、、

 

■プロっぽい子を選んでみる

ありさちゃんの店の近くにある、別の店に決めた。60分21000円。”死ぬまでに一回”と思っていた前回は店を決めるのに悩んだけど”飽きるまでソープに行ってやる!”と気持ちが切り替わったせいか、今回は適当に選んだ。

なにしろまだ良い店と悪い店の区別もつかない。いろいろな店を経験するならどこを選ぶかは順番の違いでしかない。ハズレでも構わないでしょ、って。先にハズレを引いてしまえば後にはアタリが残るだろうし、美味しいものは最後に取っておくタイプだからそれでも別にいい。

一度ソープを経験した事で、”総額”表記に対する安心感も生まれた。たぶんこれ以上はかからないはず。指名料も込み。

要領が分からずにグダグダしたけど、それでも前回は10分くらいあまったし、たぶん60分あれば大丈夫でしょ、と時間の相場観も少しだけわかったつもりになっている。もちろんコミュ障のため、ありさちゃんとの会話にはそれなりに苦労したのでまだまだ長時間を試す気にはなれなかった。

(女の子は、、スタイルがよくて見た目は清楚系だけどエロそうなこの子にしよう。新人マークがないから、前回のありさちゃんより経験あるだろうし、テクもきっと上かな)

決まったところで、予約する。

俺「あっ、もしもし。12日の予約したいのですが」
店「はい、女の子はお決まりですか?」
俺「りあちゃん空いてますか?」
店「11時からなら空いてますが。コースはどうしましょう?」
俺「じゃ、11時で。60分でお願いします」
店「はい、ではりあさん12日、11時から60分コースですね」
店「それでは当日1時間前に確認のお電話をお願いします」
俺「はい、わかりました。失礼します」

前回の予約とほぼ同じ流れ。今回は料金の確認はしなかったけど、おそらく大丈夫。風俗を怖いと感じていた理由の一つ、”料金に対する不安”が少し解消されている。予約はスムーズに取れたけど、それでもまだまだ緊張はする。でも嫌な緊張ではなく、ワクワクする緊張。女の子とエッチするという”予定”が数日前から決まっているなんて、これまでの人生で経験がなかった。

(はぁ、仕事だるいわ・・)

と、消極的な気持ちで休日を求めてたのに、それがいまでは

(明日の今頃は、りあちゃんとヌルヌルしてるのか、、)

などと妄想することで、つまらない仕事が平気になっていた。もちろん、前日はろくに寝れず、前回はできなかった”責め”のイメトレをするうち、夜が明けた。