【あず編vol.3】廃れたソープって、女の子にとってはいい職場?

■話好きで明るいごくフツーの21歳

嬢「タバコ吸わなくて大丈夫?」
俺「うん、時間あったらあとで吸おうかな。」
嬢「オッケー。じゃ、お風呂入る?」
俺「うん。」

ところで、もう何度もフーゾクを利用してるけど、コミュ障の自分は会話の入り口がワンパターン。ただでさえ会話が苦手なのに、プライベートにどこまで触れていいのかわからないから余計ムズカシイ。

俺「休みの日なにしてんの?」←いつもコレ
嬢「ネコとゴロゴロしてる笑」
俺「へー、ネコ飼ってるんだ?」
嬢「そう、ネコと二人暮らし笑」

“ネットフリックス観てる”とか”ご飯食べに行くのが好き”とか、あずちゃんみたいに話を広げてくれる子はホントに助かる。この会話の入り口でしくじると、”寒くない?”とか”かわいいね”とか互いに単語をつぶやくだけになってしまってどうも気まずい。趣味以外の会話の引き出しが欲しい。下ネタ一本というわけにもいかないし、、

他のオニイサマ方は会話のネタ、どうしてんだろ?

■あ、そういうカラクリか、、

丁寧にカラダを洗った後バスタブの中でのんびり会話し、短時間ではあまりない潜望鏡もやってくれた。でも、時間配分がおかしい。タバコの件もそうだし、どうみても40分のペースじゃない。

嬢「あ、もう20分しかない!ごめん!」
俺「全然大丈夫。むしろごめんね、時間短くて。」
嬢「40分ってあんまし慣れてないんだよね、、」

・・あ、なるほど、そういうことか。ちょっとナゾが解けた気がする。

この店は40分フリーで9500円。地域最安値が売りで、安さにつられたオレみたいな客ばかり来るのだと勝手に思ってた。店の取り分を除けばせいぜい6000円くらいしか女の子の懐には入らないハズで、

“たった6000円のためにセックスするってどんな価値観なんだろ?もしかしたら自暴自棄の世捨て人みたいな子が働いてるのかな?”

という、怖いもの見たさの好奇心があった。

でも現実は、最低の料金で遊ぶオレみたいな客は少数派で、むしろ他の店では予算的にキビシイけどこの店なら長く遊べると考える客の方が多数派なのか。

時間単価が安いぶん長い時間遊ぶ客が多いから、結果的に客単価はあがるってことね。これは納得。

たしかに時間単価がいい店でもずっと客がつくわけではないだろうし、空き時間は多いハズ。それより客単価が高い方が女の子としては稼げるに違いない。

時給や月給の仕事しか経験がないオレは、ついうっかり”高バック率”みたいなワードにひっかかってしまうところ。オレが女なら、料金が安くて流行ってなさそうな店で働こうとは思わなかったハズ。21歳のあずちゃんの方が賢くて生活力は高いかもしれない。

“女の子が30人いる店に客が30人くる”
“女の子が3人しかいない店に客が3人くる”

店の売り上げはともかく、どちらでも女の子の収入には大差がないのは、ちょっと考えれば当たり前だった。流行ってる店で働く子は稼げて、寂れた店で働く子は稼げないと思い込んでたけど、女の子目線では別にどっちでもいいわけか。

むしろ他の子との競争や料金体系によっては後者の方が稼げたりもするわけで。もちろん経営側の目線では女の子が多い方がいいのは間違いない。

女の子も客も少ない潰れそうなクソ安い店で、まさかあずちゃんみたいな若くて明るいフツーの子が働いているとは完全に予想外だった。世捨て人どころかめちゃくちゃしっかりしたいい子。けっこう戦略的に考えてるのね、、