俺と女の子と痴漢の、ゴムより薄い三角関係【あお編vol.2】

■9000円の免罪符

嬢「あぁぁムカつくぅ!ねぇどう思ぅ!?」

あおちゃんは出勤直前に遭遇した痴漢に苛立ちがおさまらない様子。半音高いかわいらしい声でブツブツ言いながら、まるで俺が存在しないかのように無防備にブラを外し、パンティを脱ぎ捨てる。家でひとりシャワーを浴びるくらいのテキパキさ。

(怒ってんなぁ、、)

気まづいながらも余裕でいられる理由は、たった9000円で得た免罪符。その9000円のおかげで俺はあおちゃんを怒らせる事もなくチカン以上の行為がヤレるという安心感がある。

たったそのくらい払えばいいのにとつくづく思うけど、痴漢は違うものを求めてるんだろうな。スリルを求める万引きと一緒か。実に迷惑な話。

新潟出身のあおちゃんはリアルに23歳。次の誕生日までにはこの業界から抜け出し、地元に帰る予定。大学卒業後、1年間の猶予をもらって一人暮らししていたけど定職につけず、親から呼び戻されたのだとか。

そんな身の上話をしている間、接客用の愛想笑いをするわけでもなく、かといってよそよそしく距離を取るわけでもない自然体のあおちゃん。

ほどよいかわいさ、優しい声、そして喜怒哀楽がはっきりしたすがすがしさ。クラスで一番かわいいわけではないのに、一番人気のあるタイプ。

おまけにカラコンの魔力に魂を売った催眠術の使い手で、あおちゃんの眼を見てるとたわいもない話につい引き込まれてしまう。

嬢「ねぇ、この前もさぁ、胸触られたんだよね、、」

店を一歩出れば9000円の免罪符は失効し、その辺でよく見かけるただのオッサンに戻る俺。

その効力がある間だけ、あおちゃんは友人のように愚痴をこぼしてくれる。コミュ障にとってはこの薄い関係が心地いい。

嬢「スマホ買った日に落として画面割れるし、、」

スケベ椅子に座った俺のチンコを洗いながらもあおちゃんのトークは止まらない。

嬢「自転車も盗まれるし、もう最悪っ、、」

口から出る言葉と手でヤってる行為のちぐはぐさ。頭と体がバラバラに動いてるあおちゃんに、今エッチな事してるんですよ、と教えてあげたい。

嬢「しかも最近ちょっと太ったんだけど・・」

この仕事をやるようになってゴムだけでは心配だからとピルを飲み始めて少し太ったんだとか。日頃ためてた鬱憤がチカンをきっかけに堤防崩壊。もはや何も関係ないただのやつ当たり。

にぎった俺のチンコをマイク代わりに愚痴をこぼし続けるあおちゃん。その辺で見かけるちょっとカワイイ女の子の、ちょっとツイてない日常。それでも声のかわいさで、本人には悪いけどほっこりしてしまう。

俺「この仕事、大変だよね、、」

今日の俺は、チカンとは無縁の紳士という設定。全てに同情しているフリをする。

共にあおちゃんをやらしい目で見る俺とチカンの境界はコンドームより薄いのに、同類に見られたくはない。そんなうしろめたい自覚が産んだナゾのキャラ、フーゾク店の紳士。

「おい、あいつBBQにスーツで来やがったぜ!?」(困惑

自意識過剰なヤツにありがちなキャラづくりは場違い感がハンパない。

■フーゾク紳士、シェフにおまかせ料理を注文

俺「オレ、せめられるの好きなんだよね」(紳士風
嬢「そうなの?」

俺「おまかせでいい?」
嬢「うん」

(さて、料亭かファストフードか、、)

おまかせメニューはその店のクオリティが問われる料理。

シェフのあおちゃんが出した一品目は、濃厚さよりライトな口当たりを重視したあっさりめのキス。素材のよさを活かしていて悪くない。

そしてこの店の方向性を決める注目の二品目。

(おっ、そっちくる、、?)

耳と首筋の丁寧なリップ。どうやら「キス、乳首、フェラ」のバリューセットではないらしい。俺の腕を軽く持ち上げ、指先を丁寧にしゃぶってくれるおもてなしの逸品に料亭の匂いがする。

(この子なかなかエロいな、、)

ナメて欲しそうに起き上がり様子をうかがっているムスコを横目に、あおちゃんの舌はスゥーっと太もものワキを通ってヒザへ。ココもいい。ゾクゾクする。

話好きなあおちゃんのおくちは今お仕事中。唾液たっぷりの舌使いの音しか聞こえない。

そんな静けさの中、ハンズフリーで亀頭を転がすフェラ&乳首イジリは味わった事のない絶品。

(うっ、ウマいっ、、)

これには海原雄山もご満悦。乳首舐めてフェラして挿入じゃ物足りない、そんな思いに見事に応えてくれる有能シェフの、時間をかけた丁寧な全身リップ。

そしていよいよメインディッシュのお時間。

(・・ソープ嬢ってやっぱプロだわ、、)

M字に脚を開いてまたがり、濡れてないのにしっかり挿入。入るもんなんだな。オレのが小さいからか?

カエルのような前傾姿勢で乳首ナメされてる間、あおちゃんのつやつやの髪を撫でる。このくらいならいいでしょ。

それにしても、クモ要素が見当たらないこの体位がなぜスパイダー騎乗位と呼ばれてるんだろう?姿勢といい、脚の開きといい、舌使いといい、見た目は完全にカエル騎乗位。オタマジャクシに至ってはシンクロ率100%

ま、名前はどうでもいいけど、またがった女の子が乳首をナメながら腰を振るこの体位、犯されてる感がヤバい。

腰を動かす事さえしない、全自動のスパイダー騎乗位で大量のオタマジャクシを発射。気持ちよさではこの体位が最高かもしれん。

プレイ後に少し時間が余ったので腕枕タイム。あおちゃんは横並びで天井を見ながらひざを立て、俺の太ももに足裏を乗せてリラックス。そして仕事を終えたおくちがトーク再開。

嬢「ねぇ、今日雨降るんだって」
俺「あ、そうなの?」
嬢「傘忘れちゃったぁ、、」

何事もなかったかのように自然体。

どこにでもいるフツーの女の子と、どこにでもいるフツーのオッサンがエッチして、また見知らぬ人に戻っていく。この、ゴムより薄い関係がたまらない。